11月1日 抄読会

2018年11月10日 抄読会
『脳梗塞発症後に発見された心房細動は脳梗塞再発リスクが低い』
Sposato LA, et al. Neurology. 2018;90:e924-e931.)
 
11月1日,上記論文につき抄読会を行いました.
 
心房細動(AF)は脳梗塞発症の重大なリスク因子であり,近年脳梗塞発症後にAFを発見される症例が増えてきています.
しかし,脳梗塞発症前にAFを指摘されていた群(AF known prior to the stroke; KAF)と,脳梗塞発症後にAFを発見された群(AF detected after stroke; AFDAS)で,その後の脳梗塞再発リスクや病態生理に違いがあるか,はっきりしていませんでした.
そこで,2003年7月1日〜2013年3月31日,Ontairo Stroke Registryに参加した脳梗塞症例23,376人を対象に後ろ向きコホート研究を行いました.
その結果,以下の結果が明らかとなりました.
1. 脳梗塞発症後1年後の脳梗塞再発率は,KAF群,洞調律(sinus rhythm; SR)群に比し,AFDAS群で有意に低かった.
2. 交絡因子調整後の脳梗塞発症リスクは,AFDAS群とSR群では差がなかった.
3. 冠動脈疾患や心筋梗塞,心不全の発症率はKAF群に比し,AFDAS群で有意に低かった.
以上の結果から,AFDASとKAFではその背景となる病態生理が異なることが示唆されました.
 
これまで心原性脳塞栓症と診断されてきた患者さんの二次予防を考える際,今後のparadigm shiftにもなり得る興味深い論文かと思います.是非,ご一読ください.
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